遺伝
 

 

染色体は、生物の遺伝情報を保存し、発現させる生体物質です。 名前の由来は、塩基性の色素によってよく染色されやすいということから、 1888年、ヴァルデヤーという研究者によって名づけられました。

染色体は生物の体をつくっている細胞核内部にあって、DNAとタンパク質によって構成されています。 私たちがよくみるX型の染色体は、一定周期で起こる細胞分裂の際観察できるもので、 その他のときの染色体は、形のよくわからない状態だそうです。

染色体の数は生物の種類によって違っています。言い方を変えれば、同じ種類の生物は、 同じ数の染色体を持っているということになります。 人間は46本の染色体を持っています。ゴリラ・チンパンジーが48本。犬は72本。少ないものではアオカビが2本。 多いものではヤドカリが254本。染色体が多いからといって複雑高等な生物というわけではないのですね。

染色体の構造に異常があったり、染色体の数が違っていることを、染色体異常といいます。
染色体異常で生まれてくる人間は、知的障害や奇形といった障害児をもっている場合が多いようです。